ブロックチェーン・ネットワークを活用した「生体において遺伝情報の改変が無いことを保証する取引支援システム」で特許取得

遺伝子解析とweb3技術を組み合わせた取引支援システム（特許取得済み）を基盤とする分散型血統管理サービスを展開

【背景について】
生物が保有する核酸配列等の遺伝的形質識別子を、売買する生体と関連付けることにより、遺伝情報が特定された生体の販売方法が提案されています。

【課題について】
しかし、生物に紐付けられた遺伝的形質識別子が正しいことを保証する仕組みがないため、購入した生体がその遺伝的形質を保有していないことが起こり得ます。

【目的ついて】
そこで、ツーエスラボは「売買する生体が紐付けられた遺伝情報を保有することを保証する取引を支援する仕組み」を世界に先駆けて実装します。

【Pedigree Tokenについて】
本システムで発行される Pedigree Token（PDGT）^※は、ゲノムデータをブロックチェーン上で安全かつ公正に運用するための基盤トークン（デジタル資産）です。PDGTは、検査・登録・解析・取引などの各プロセスにおいて価値交換と報酬分配の媒体として機能し、参加コミュニティ間に公平な経済的インセンティブを提供します。

PDGTを中心としたトークンエコノミーでは、ゲノムデータ提供者が生体固有のスマート血統書（Crypto Pedigree）を通じてデータを登録・更新することでPDGTを獲得します。一方、研究機関や企業はゲノム育種に資する包括的データへのアクセス権を取得するためにPDGTを消費します。さらに、スマート血統書に紐づくデータの再利用やトレーサビリティ情報の参照・解析が行われた際には、スマートコントラクトを介してデータ提供者へ報酬が自動的に再分配されます。これにより、エコシステム全体において持続的な価値循環と高い透明性を備えた経済圏が形成されます。

この仕組みにおいて、PDGTは単なるデータ証明トークンにとどまらず、種内集団の遺伝的多様性を反映したパンゲノムリファレンスの構築・流通・経済的価値を統合する中核的インフラとして機能します。さらに、資産化されたデジタル配列情報（Digital Sequence Information: DSI）に対して技術的に公平な利益配分を実現する構造を備えており、国際的な遺伝資源の利用および共有に関する制度設計にも対応可能です。

すなわち、PDGTは「信頼できるゲノムデータの記録」と「その価値を公正に循環させる経済構造」を両立する基盤トークンとして、スマート血統書プラットフォーム（PedigreeDAO）の成長と社会的実装を支える役割を担います。

※ Pedigree Tokenは、特許第7470354号に基づくスマートコントラクトによる自動報酬分配技術を応用したゲノムデータ管理用の限定ユーティリティトークンです。